「Hidizs」というと比較的コンパクトなDAP(デジタルオーディオプレーヤー)が知られるブランドですがイヤホンもこれまでに数種類の製品があり、多少マイナーながら実は結構評価が高かったりもします。今回紹介する「Hidizs MS2」は1BA+1DD構成の2ドライバーハイブリッド構成のモデルになります。
「Hidizs MS2」は、「(Mermaid) MS1」の上位モデルとしてリリースされた、10.2mmサイズのチタンコート振動版二重磁気回路ダイナミックドライバーとKnowles製「RAD-33518」バランスド・アーマチュア(BA)ドライバーによるハイブリッドモデルです。ダイナミックドライバー部はHidizs社自身の開発による二重磁気回路(デュアルボイスコイルとデュアルボイスチャンバー)を搭載。
本体はカラフルな植物由来の軽量樹脂ボディと蓄光フェイスプレートを使用。ケーブルは4芯タイプの高純度銀メッキ線および高純度銅線によるミックス線ケーブルが付属。またメタルプレートをあしらった丈夫な収納ボックスが付属するなどアクセサリーも充実しています。
■ 植物由来の樹脂素材を使用したカラフルな軽量ハウジング
「Hidizs MS2」のパッケージはキューブ型のボックスで内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピースは開口部が大きいタイプ・小さいタイプでそれぞれS/M/Lサイズ、ハードケース、説明書、保証カードなど。
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今回サンプル提供を受けたのはブラックで、その後パープルを個人的に購入しています。カラーモデルは鮮やかなカラーリングでとても綺麗ですね。フェイス部分のラメ部分がキラキラ輝いています。パープル以外のカラーも同様な感じだと思います。いっぽうのブラックは本体色に影響されないためか、光の角度によりラメ部分が7色に輝きとてもカラフルです。どちらのカラーも良いですね。
ケーブルは銀メッキ線2芯と高純度銅線2芯のミックス4芯タイプ。左右に分けて2芯ごとに被膜で覆われています。プラグや分岐部分は金属製で高級感がありますね。細めのケーブルで適度に柔らかく取り回しは良好です。
ケースは厚みのあるプラスチック製で上面部は金属プレートが貼り付けられ高級感があります。また内側はふた部分もケース部分もラバー素材で覆われており十分な大きさでイヤホンをしっかり収納できます。
■ ニュートラルでバランスが良く、明るく元気で爽快感のあるサウンド
「Hidizs MS2」の音質傾向は明るく鮮やかさを感じる印象でサウンドバランスはフラット寄りの弱ドンシャリ。比較的ニュートラルで滑らかな印象がながら高域の伸びや低域のレスポンスなどは楽しさもあります。刺激などは適度にコントロールされていますが全体的に明るくドライな音色ということもあり再生環境によってはシャリつくような感じを持つ方もあるかもしれません。またインピーダンス18Ω、感度112dB/mWと比較的反応が良く敏感なイヤホンのため、小型プレーヤーなどの再生環境ではホワイトノイズが発生する場合もあるようです。ある程度S/Nが高く駆動力のあるDAPやアンプ等での利用が推奨ですね。開封直後でも十分に高音質でしたが、エージングは100時間程度行っています。
中音域は非常にニュートラルで癖の無い音を鳴らします。高域同様にドライな音ですが極端に派手になることは無く、滑らかなつながりとダイレクト感のある音で明瞭に鳴らす印象。女性ボーカルの高音の抜けは良く直線的です。男性ボーカルは曲によっては多少さっぱりした印象になりますが、適度に広く定位する音場感で余韻なども違和感なく楽しめます。いっぽうで音場は広さに対して奥行きはやや浅くボーカル帯域は近めに定位するなど、最近のポップスなどを想定したイマドキのチューニングさも感じます。
全体的に「Hidizs MS2」は、KZやTRNなどの派手さのある中華ハイブリッドとは一線を画するニュートラルなサウンドバランスながら、元気さと爽快さがあり、様々なジャンルの曲をとても楽しく聴くことが出来ます。モニター的なサウンドとも、メリハリ重視のドンシャリ系とも異なる、非常に心地よいリスニングサウンドです。また2pin仕様のケーブルによりリケーブルも可能ですので、様々なケーブルで変化を楽しむのも良いと思います。情報量が向上することで音場感や低域の質感などの変化を実感できるのも良いと思います。
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